日本国内の床仕上工事における下地処理専門工種が認知されて、約50年ほどたつといわれております。
その間、塗床・床塗装仕上げ工事における下地処理工事の重要性は、
仕上材の密着性や耐久性・仕上精度に大きく影響する重要な要素だということは当然のように認知されてきました。
しかし、この50年の間、塗床仕上専門業者と下地処理専門業者間では、仕上げ材と下地処理面に関する明確な基準は存在せず、
あくまで現場レベルでの目視や引張試験等の判断により、また仕上材の厚み等に合わせて
現場担当者レベル(監督員・施工技術者)の判断と決定にて施工が行われています。
また各仕上げ材メーカーに於いても、仕上げ材商品への下地処理基準の指定や指示は曖昧になっていることがほとんどの場合が多いのが実情です。
このような状況に於いて発生する弊害として、「施工業者により下地処理精度や品質にばらつきが起こる」、
「下地処理施工者と依頼者の求める仕上精度に齟齬が起こる」、「現場担当者の知識不足による床仕上げ材の施工不良が発生する」、
「仕上げ材の性能、耐久性が低下する」、「改修頻度のサイクルが短くなりランニングコストが上昇する」等が挙げられます。
そのような弊害を無くし、仕上げ材に対して最良の下地処理面を提供し、
床仕上げ材の性能を最大限に引き出し、
施工者と顧客が共に利することができる施工が求められます。
下地処理工業会では仕上材に適した明確な下地処理面を基準化(サンプル作成)し、
会員間で共有・施工することにより、床仕上材に最適な下地処理面を顧客や
仕上げ材メーカーへ提案、施工が可能となり、品質を維持することと
施工単価を維持することにつながると考えます。
欧米などの海外では、既に古くから多くの下地処理・床改修関連業者からなる団体が
複数存在し、共通の下地処理面の世界基準(CSP基準)が定められ、運用されています。
その反面、基準がない日本での床仕上げ工事の品質向上、
下地処理施工者の技術と品質向上のための下地処理面の基準化が急がれます。
これは、設計者、材料メーカーが下地処理の重要性を認知するための
大きな足掛かりとなるはずです。
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下地処理工法の普及に資する事業
下地処理工法を1業種として認定されるために、
設計者への認知及び普及活動を行います。
下地処理新工法の開発、技術研究に資する事業
施工現場にて得た新工法や新しい機材、
海外製品等の情報を会員間にて共有していきます。
下地処理施工における安全性・環境問題へ取り組みに関する情報収集と提供
安全性の向上を図るため、安全で働きやすい施工環境を形成する。
また環境へ負荷の少ない施工を目指し、会員間での情報収集及び情報提供を積極的に進めていきます。
下地処理工法及び施工体制に関する情報共有と情報連携
技術力の維持、向上及び蓄積した技術力の広範な提供を行うための
情報共有及び同業種間での施工体制の連携を積極的に行います。
同業種、異業種企業への認知度向上に向けたPR活動
下地処理業界の活性化及び認知度向上に向け、
会員企業は積極的にPRを行います。
会員相互の親睦に関する事業
会員相互の親睦及び、新しいビジネスパートナー発掘、ビジネスチャンス獲得の場を提供する事を目的として、
工業会旅行、懇親会を開催するなど会員相互の親睦を図り情報交換と交流を深めています。
その他、本会の目的達成のため必要な事業
会員のモチベーションアップと資質向上の為に
各種勉強会・講習会・研修会を積極的に行なっています。